『医療ドラマは時代を映す鏡』。いつの時代も医療ドラマと共に歴史が作られてきました。
今回は、医療ドラマ好きを名言する100人に「おすすめしたい日本の医療ドラマ」というテーマでアンケートを実施し、その結果をランキング形式でご紹介します。
ランキング上位のドラマは、いずれも臨場感あふれるストーリー展開と、医師たちの熱いドラマが魅力。また、医師たちの仕事や患者の苦悩など、普段はなかなか知ることのできない世界を垣間見る絶好のチャンス!
医療ドラマに興味がある方や、なつかしい医療ドラマをもう一度観たい方は、「日本の医療ドラマ一覧」とも言うべき、このランキングを参考に命のドラマに触れてみてください。
◆調査方法
調査日 | 2023.7/14~7/21 |
対象者 | 医療ドラマ好きな20代~60代の男女100人 |
回答方法 | おすすめしたい日本の医療ドラマのタイトルと理由を添えて回答(複数回答可) |
◆筆者・解説者
日本の医療ドラマランキング1位~20位
1位『コードブルー -ドクターヘリ緊急救命-』
堂々1位に選ばれたのは『コードブルー -ドクターヘリ緊急救命-』。20代~50代まで幅広い支持を得ましたが、一番多い年代は男女ともに「50代」でした。
放送日:2008年〜2018年
主なキャスト:山下智久 新垣結衣 戸田恵梨香 比嘉愛未 浅利陽介
ジャンル:救命救急(ER) 災害救急
医療監修:日本医科大学付属千葉北総病院
公式ホームページ:https://www.fujitv.co.jp/codeblue/
見どころ
日本医科大学付属千葉北総病院全面協力のもと、「ドクターヘリ」の存在を浸透させた作品。
リアルな医療シーン
「リアルさ」を追求した医療ドラマが多い中で、災害現場のセットやケガの状態を細部まで追求したのが「コードブルー」。1st season第5話に登場する「腹部に鉄骨が刺さる」ようなめったにあり得ないシーンもリアルに再現されています。
ドクターヘリの役割
今ではすっかり馴染みのある「ドクターヘリ」も実は歴史は浅く、2007年に全国配備を目指す特措法が成立したばかり。この作品によって全国に知らしめたといっても過言ではありません。
また、この作品をきっかけに医療従事者の道を選んだという人が多いなど、社会的な影響を与えたことも特筆すべきでしょう。
医師としての成長ぶりがうかがえる
医師とて一人の人間。自分の不甲斐なさと戦いながら、それでも医師としての使命を全うするために右往左往する姿は思わず応援したくなります。それが山ピーならなおさら!
コードブルー -ドクターヘリ緊急救命-を選んだ理由
◆魅力的な女優さんが多い
若手俳優たちがスタイリッシュに活躍するドラマでした。救命医療というのは現実が浮世離れした世界らしいのでドラマにしてちょうどいいのかもしれませんね。新垣結衣さん、戸田恵梨香さん、比嘉愛未さんと見目麗しい女優さんも目の保養でした。(40代男性)
◆医療現場の内部がわかる
救急医療の今まで知らなかった医療現場の内部を知ることができました。出演者が成長していく姿をみれるのもよかったです。(30代男性)
◆ストーリー自体が面白い
医療者として実際の医療現場とは違うなと思うところはありましたが、ストーリー自体が面白かったです。患者さんもしっかりとしたキャラクターづくりがされていたのも見どころでした。(30代女性・医療職)
『コードブルー -ドクターヘリ緊急救命-』を見る方法
◆DVDを購入する
◆DVDをレンタルする:TSUTAYA DISCAS
◆動画配信でみる:U-NEXT (劇場版のみ)
2位『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』
ひょっとして『ドクターX』が1位じゃない?と思っていた方もいらっしゃるでしょう。
『ドクターX』も20代~50代の男女が選んでいますが、一番多かったのは「40代女性」。大門先生のあのスカッとした生き方に憧れを感じる人が多いのかも!
放送日:2012年〜2021年
主なキャスト:米倉涼子 岸部一徳 内田有紀 勝村政信
ジャンル:外科
医療監修:森田豊 新村核(第一会若葉クリニック)
公式ホームページ:https://www.tv-asahi.co.jp/doctor-x_07/
見どころ
「私、失敗しないので」という決めセリフと共に第1期から第7期までロングランヒットした医療ドラマ
米倉涼子がハマリ役
群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけを武器に突き進むフリーランスの外科医という役柄は、まさに米倉涼子さんの雰囲気にうってつけ。大門未知子が演じられる女優さんはそうそういないかもしれません。
毎回のファッションも見もの。
大門未知子を盛り立てる豪華俳優陣
男気のある大門未知子とは対照的に、気が小さくてオペの腕も今一つの男性医師たちが、こてんぱんにやられるのが面白い!
麻酔科医の存在を見事にアピールした作品
オペに麻酔医はなくてはならない存在ですが、これまでの医療ドラマは麻酔科医にあまりスポットが当てられていませんでした。
大門先生に決めゼリフがあるように、城之内先生も麻酔科医としての名セリフを設定したことで、麻酔科医の存在や仕事内容を多いにアピールする結果となりました。
『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』を選んだ理由
◆米倉涼子さんの演技力
芯を曲げず、何があっても周りに左右されない、自分を貫き通すような生き方をしている、大門未知子がとてもカッコよく、「私、失敗しないので」という名台詞も大好きです。大門未知子を演じる米倉涼子さんの演技力の高さは勿論、出演されている俳優さんたちのアドリブの演技などでついつい笑ってしまうようなシーンも多く、まさに笑いあり、涙ありの作品で、傑作と呼べるドラマだと思います。(20代女性)
◆シリアスな医療ドラマなのに笑える
大門未知子の名台詞「いたしません」や医局の医師たちの揃えたような「御意」が教授に媚びを売っているようで面白い。名医紹介所の神原さんが毎回高額な請求書とメロンを持って行き、蛭間院長(院長代理)が請求額に驚きながらもメロンはキッチリ受け取っている様子がコントのようで、シリアスになりがちな医療ドラマなのに毎回笑ってしまう。(40代女性)
『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』を見る方法
3位『Dr.コトー診療所』
3位は、へき地医療の大御所『Dr.コトー診療所』。実は9割が30代~50代女性からの得票。ドロドロした医療ドラマ過ぎないのが女性層の支持を得たようです。
放送日:2003年〜2006年
主なキャスト:吉岡秀隆 柴咲コウ 筧利夫 時任三郎 泉谷しげる 大塚寧々 他
ジャンル:へき地医療 医療過疎
医療監修:片山雅彦(新東京病院)他
公式ホームページ:https://coto-movie.jp/
見どころ
美しい海と人情あふれた島の人たちに支えられ、「医療とは何か」「医師の仕事とは」を見出いしていく医師の姿を描いた感動作
飲み込まれそうな海の青さ
東京から約2000km程離れた日本の最西端にある「与那国島」の海辺にひっそりと建つ『Dr.コトー診療所』。海の青さはもちろん、遠くに台湾の山並みが見えたり、荒々しい波が打ち付ける断崖絶壁の景観など、数多いドラマの中でもロケーションの美しさはピカ一。
エンディング曲「銀の龍の背に乗って」
「♬ぎ~んの~りゅうの~」この曲が流れてくると、誰しも『Dr.コトー』を思い浮かべるのではないでしょうか。歌詞とメロディーの切なさがコトー先生の心情とリンクし、離島で診療する医師の切なさもつたわってくるようでした。
吉岡秀隆さんのキャラクター
吉岡秀隆さんといえば「北の国から」の子役のイメージが定着していましたが、その後の出世作となったのが『Dr.コトー診療所』。
お世辞にも医者というイメージではないものの、「離島の医者」となると話は別。良くも悪くもふんわりとした吉岡秀隆さんがコトー先生だったからこそ、これほどのロングランヒットにつながったのかもしれませんね。
『Dr.コトー診療所』を選んだ理由
◆コトー先生が島の人々に受け入れられていく姿に感動
このシリーズは家族そろってずっと見続けてきたドラマでした。町民の方との関りで最初はあまり信用されていなかったコトー先生でしたが、町民の方と触れ合うことで心を開いてもらって信頼関係を築き上げていく様子が描かれていてとても心温まるドラマで大好きでした。(30代女性)
◆島の自然が素晴らしい
まずは島の自然が素晴らしいです。島の人々の暮らしを丁寧に描いており、ドキュメンタリーを見ているようでした。(50代女性)
◆Drコトーは吉岡秀隆さんのはまり役
吉岡秀隆さんの朴訥とした素直な演じ方が五島健助のキャラクターによく合っていたと思います。美しい島の自然、癖だらけの島民、病気との闘い、その全てが調和のとれたヒューマンドラマとして感動を生んでいたと思います(40代女性)
『Dr.コトー診療所』を見る方法
4位『コウノドリ』
4位は『コウノドリ』。3位の『Dr.コトー診療所』』と接戦でしたが、30代~40代の支持を得て堂々3位にランクイン!
ご想像通り8割方は女性の支持ですが、30代・40代男性からも「男性もみるべき」という理由が多かったのが印象的でした。
放送日:2015年〜2017年
主なキャスト:綾野剛 松岡茉優 吉田羊 坂口健太郎 星野源 大森南朋
ジャンル:産婦人科
医療監修:荻田和秀(りんくう総合医療センター産婦人科)
公式ホームページ:https://www.tbs.co.jp/kounodori/
見どころ
「お産は奇跡だ」ということをわからせてくれる秀作。主人公は実在する産科医がモデル。
人それぞれの感動がある
お産は100人いたら100とおり。元気に生まれてくる子、障害をもって生まれてくる子、生まれてすぐに天国にお引越しする子。とはいえそこには必ず命の輝きがあって誰しも感動の涙を流すはずです。
産科はチーム医療
どんな診療科も例外ではありませんが、産科は特に医師、助産師、看護師、帝王切開時の麻酔医、ソーシャルワーカー、またNICU(新生児集中治療室)のスタッフなどのチーム医療が連携してこその診療科。一人のお産に関わるスタッフの様子が手に取るようにわかります。
テーマソングが泣ける
『コウノドリ』が2位に選ばれたのも音楽の力が大きいかも。コウノドリ先生がピアノで弾く「Baby, God Bless You(清塚信也)」、主題歌のUru『奇蹟』(第2シリーズ)は「泣けるドラマ主題歌」の一つです。
『コウノドリ』を選んだ理由
◆男性こそ見るべき医療ドラマ
これは男の人にこそ見てもらいたい医療ドラマだと思っています。出産という点においていかにリスクがあるのかいかに怖いのかいかに無事に産まれるのが凄いのかという事がとても学べた作品であり、感動したさくひんでもあります。(30代男性)
◆生まれてきて、おめでとう
小児医療が柱となる物語で、とにかく毎回泣かされました。聴覚障害を持つ妊婦さんの出産であるとか、毎話趣向を凝らしたお話で、考えさせられるテーマがいくつもありました。様々な事情はあれど、生まれてくる子供には、祝福の言葉をかけてあげたい。おめでとう、と。(40代男性)
◆こんな産婦人科の先生がいたらいいな
自分の体験も含めて、共感できる部分がたくさんあり、こんな産婦人科の先生が実際にいたら、救われる人はたくさんいるだろうな感じたドラマでした。(20代女性)
『コウノドリ』を見る方法
◆DVDを購入する
◆DVDをレンタルする:TSUTAYA DISCAS
◆動画配信でみる:U-NEXT Hulu Amazonプライムビデオ
5位『JIN-仁-』『JIN-仁- 完結編』
5位は『JIN-仁-』『JIN-仁- 完結編』。個人的には1位でも良いと思っているほどの名作です。男女比では女性の支持が多かったものの「歴史物」という理由からか、50~60代の支持が多かったのも特徴的でした。
放送日:2009年〜2011年
主なキャスト:大沢たかお 綾瀬はるか 小出恵介 麻生祐未 内野聖陽 中谷美紀
ジャンル:内科 外科 産婦人科 西洋医学 東洋医学 伝染病
医療監修:冨田泰彦(杏林大学医学教育学教室講師)酒井シヅ(順天堂大学医学部医史学 名誉教授)他
公式ホームページ:http://www.tbs.co.jp/jin-final/
見どころ
「神は乗り越えられる試練しか与えない」を支えに、見知らぬ世界で現代医療のいしずえを築いた医療ドラマのレジェンド的存在。
歴史上の人物を学べる
この作品には歴史上の有名人が多数登場します。その中でも影の主役といっていいほどの存在感が、内野聖陽さん演じる「坂本龍馬」。龍馬さんは南方先生(大沢たかお)のタイムスリップに関わる重要人物であり、最後の最後まで先生と共に日本の改革に尽力します。
また、「勝海舟」「緒方洪庵」「西郷隆盛」なども登場するので、ちょっとした歴史の勉強にもなりますよ。
当時の医療技術の素晴らしさ
医療技術や満足な薬も無い時代、ありあわせの材料で手術用具を作り、栄養補給のための食べ物や飲み物を作って人々を感染症や瀕死のケガから救うさまは、ドラマとはいえ涙なくしてはみられません。
咲(綾瀬はるか)とのプラトニックな愛が泣ける…
『JIN-仁- 完結編』最終回での咲さんからの手紙に日本中が涙したことでしょう。主題歌である平井堅の「いとしき日々よ」も、南方先生の想いが詰まった歌詞でした。
『JIN-仁-』『JIN-仁- 完結編』を選んだ理由
◆時代劇が好きな人も楽しめる作品
実際にはあり得ない設定でSF要素がある作品。時代劇が好きな人も医療系が好きな人も楽しめるものと思う。(30代女性)
◆医療ドラマであって人間ドラマ
まだ西洋医学が発展していない時代に、現代からタイムスリップした主人公が西洋医学の知識と技術で病気で苦しむ人を助けていく中で失うものや、新たな出会いなど、医学以外の人間ドラマも面白かった。(30代女性)
◆作中の音楽や主題歌が好き
作中の音楽と、舞台設定が大好きで、現代の医療のすごさと昔の方達の苦労などがよく分かり、少しサスペンス的な要素もあるのが好きです。主題歌もしょっちゅう聞いていました(40代女性)
『JIN-仁-』『JIN-仁- 完結編』を見る方法
6位『白い巨塔』(唐沢寿明主演)
6位は、もはや説明不要の『白い巨塔』。白い巨塔はこれまでに日本で6回、韓国で1回放映され「昭和の田宮版、平成の唐沢版、令和の岡田版」と認知されていますが、その中でも圧倒的多数で選ばれたのが「平成の唐沢版」でした。
今回のランキング調査は圧倒的に女性が多いにも関わらず、『白い巨塔』だけは男性の支持の方が多いという興味深い結果に!
放送日:2003年
主なキャスト:唐沢寿明 若村麻由美 江口洋介 黒木瞳 石坂浩二
ジャンル:外科 内科 大学病院 医局
医療監修:虎の門病院
公式ホームページ:なし
見どころ
日本の医療ドラマの元祖。「医療ミス」に焦点があてられ、医者の告知義務違反「インフォームドコンセント」による敗訴は、その後の実際の医療訴訟にも影響を与えた。
大学病院の医局制度の実態
教授の絶対的権威、教授選の裏側、女と金などドロドロした場面が多かったものの、ほぼ事実に沿った作品であり、医療ドラマという枠を超えて超リアルな社会派ドラマとして名を馳せました。
財前教授最後のセリフ『屍は生ける師なり』
視聴率32.1%を叩き出した最終回。
『僕の屍を病理解剖ののち、君の研究材料の一石として役立ててほしい』と書かれた遺書が読まれる中、ストレッチャーにのせられ病理解剖室に運ばれるシーンは、怖いくらいの荘厳さがありました。
アメイジング・グレイス
劇中にたびたび流れる「アメイジング・グレイス」。もともとはイギリスの牧師さんが作った讃美歌で、アメリカでは『第二の国歌』とまで言われる有名な曲ですが、日本では「白い巨塔」で知った方も多いのではないでしょうか。
心が洗われる名曲です。
『白い巨塔』(唐沢寿明主演)を選んだ理由
◆手術のイメトレをしているシーンが好き
今でも良く覚えています。唐沢寿明さんの白い巨塔大好きでした。目を閉じて手術をしている場面をイメージをしながら手を動かしている姿カッコよかった〜また見てみたくなりました。(60代女性)
◆「無念だ…」
唐沢さんの財前役が素晴らしかったです。毎週夢中で見てました。唐沢さんと江口さんはあの時代の最高な組み合わせだったと思います。財前の病気がわかっての最後の言葉「無念だ」の台詞の言い方に感動した事が忘れられないです。(50代男性)
◆財前と里見の根底にある友情に泣けた
外科医と内科医の患者への接し方の差が上手に描けていた印象でした。裁判で対立の立場となるも、根底にある友情が泣けた作品でした。(40代男性)
『白い巨塔』(唐沢寿明主演)を見る方法
◆DVDを購入する
◆DVDをレンタルする:TSUTAYA DISCAS
◆動画配信でみる:FOD
7位『救命病棟24時』
実は6位と同率だったのが『救命病棟24時』。30代・40代男女に支持された結果です。
1999年の第1シーズンからスペシャル版を挟み、2003年の第5シーズンまで、それまでの医療ドラマには少なかった「高度救命救急センター」や「チーム医療」の走りとして人気を博しました。
放送日:1999年~2003年
主なキャスト:各シリーズのあらすじ・見どころ・キャスト
ジャンル:救急救命(ER)災害医療 脳死移植
医療監修:日本医科大学付属病院高度救命救急センター
公式ホームページ:https://www.fujitv.co.jp/b_hp/kyumei24_5th/
見どころ
アメリカの大ヒットドラマ「ER」に引けを取らないリアルさで、「日本版ER」と絶賛された作品。ただし反響が大きすぎて 第1シリーズ はお蔵入りになっているほど。
阪神・淡路大震災を彷彿させる大災害
第3シリーズが公開された2005年は、阪神・淡路大震災から10年たった年。首都直下地震に見舞われた東京という設定で、災害医療に奮闘する救命医療チームの苦悩と活躍が描かれ、阪神淡路のときには浸透していなかった「トリアージ」の教訓を活かし、多くの命が救われました。
全シリーズのテーマソングは「ドリカム」
第1シリーズから第5シリーズまでテーマソングは全て「DREAMS COME TRUE」が担当。特に第1シリーズの「朝がまた来る」、第3シリーズの「何度でも」は思わず口ずさめてしまうほど。
救命救急は「チーム医療」
高度救命救急センターはいわゆる「第3次救急」を受け入れる施設で、運ばれてくるのは命の危険がある患者さんばかり。
患者さんが運ばれてくると、医師を含む何人もの医療スタッフたちが「挿管」「ルート確保」「心電図のモニターつける」「CT撮る」、場合によっては「心臓マッサージ」するなど、総動員で戦わなければ目の前の命は救えません。
それまでの医療ドラマは「天才外科医」にスポットを当てたものがほとんどでしたが、このドラマをきっかけに「チーム医療」が命を救うことを知らしめました。
『救命病棟24時』を選んだ理由
◆実際の医療現場の緊迫した様子に感動
救命病棟24時は、初めて見た医療ドラマでした。私自身も両親が医療職で身近なものだったので、実際の医療現場の緊迫した様子や、進藤先生の素晴らしい医療技術を見てとても興奮したドラマでした。(40代女性)
◆シリーズ単体で見ても楽しめる
救命病棟24時 シリーズになっていて、話が繋がっているようで繋がってなくて、どのシリーズから見ても楽しめます。 私は第2シリーズの医局長演じる渡辺いっけいさんが好きでした!(30代女性)
◆進藤先生がかっこいい!
実際に看護師をしている私が見ても、医療描写が圧倒的にリアルで面白い。進藤先生がかっこよかった!(30代女性・看護師)
『救命病棟24時』を見る方法
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8位『医龍-Team Medical Dragon-』
絶対10位以内に入るだろうと思っていた『医龍』が堂々8位にランクイン!得票数の多かったのは40代の男女でした。
チーム医療といいながらも、坂口憲二さんの存在感が際立ち、第1期から第4期まで続くフジテレビの看板番組となりました。
放送日:2006年~2014年
主なキャスト:坂口憲二 小池徹平 阿部サダヲ 佐々木蔵之介 夏木マリ 水川あさみ
ジャンル:救急救命(ER) 心臓血管外科(バチスタ手術) チーム医療
医療監修:須磨久善(心臓血管研究所付属病院) 吉沼美恵 他
公式ホームページ:なし
見どころ
天才外科医・朝田龍太郎率いる「チームドラゴン」が、「バチスタ手術」の成功に向けて戦う。特に、手術における「麻酔科医」の存在をアピールした作品。
麻酔科医「荒瀬門次」の決めゼリフ
それまでの医療ドラマの中で、あまりスポットの当たらなかった「麻酔科医」の存在を大いにアピールしてくれたのが「荒瀬門次」役の阿部サダヲさん。
どんな患者でも7つで麻酔を効かせることができるという天才麻酔医で、決めゼリフは「ひとーつ、ふたーつ…むーっつ、にゃにゃーつ…はい落ちたー」。このセリフを毎回楽しみにしていたファンも多かったはずですよ。
坂口憲二さんの肉体美
もともと筋肉質でカッコいい坂口憲二さんですが、劇中で上半身裸になって披露する鍛え上げた胸板に、キュンキュンした女性ファンも数知れず。ビジュアルはまさに天才外科医そのものでした。
オンビートでのバチスタ手術
重症な拡張型心筋症に対する治療法の一つである「バチスタ手術」は、「チーム・バチスタシリーズ」でも登場しますが、朝田龍太郎(坂口憲二)の得意技として「オンビートでのバチスタ手術」、いわゆる心臓を動かしたまま心臓に直接メスを入れるという術式に目が釘付け。
『医龍-Team Medical Dragon-』を選んだ理由
◆BGMがカッコいい
医療系ドラマはBGMが好きで、医龍のBGMはカッコよかったです。シーズンとして全話通して初めてしっかり観た医療ドラマです。(40代女性)
◆麻酔科医役の阿部サダヲが狂ってる
天才の麻酔科医役の阿部サダヲがとにかく狂っていて、でも腕は確かというとても難しそうな役を好演していた(40代女性)
◆個人的にはシーズン1がおすすめ!
主演の坂口憲二がまさにはまり役で、最高の技術と知識を持ちタフな医師を見事に演じていたと思う。またチームのメンバーも個性的な面々で、各々背景があり事情を持ちながらも次々と仲間に加わっていくところが面白かった。個人的にはシーズン1が最も熱中して見ていた。(40代男性)
『医龍-Team Medical Dragon-』を見る方法
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◆動画配信でみる:FOD Amazonプライムビデオ
9位『科捜研の女』
テレビ朝日の看板番組で、解剖医や法医学ドラマのさきがけとなった『科捜研の女』。たびたび再放送もされているせいか、20代~60代と幅広い年代から選ばれましたが、60代男女の票が多かったのがこの作品。
1999年のSeason1を手始めに、2023年8月16日からはSeason23が予定されており、医療ドラマの歴史を作ってきた作品といっても過言ではないでしょう。
放送日:1999年~
主なキャスト:沢口靖子 内藤剛志 斉藤暁 若村麻由美 小池徹平
ジャンル:法医学 解剖医 科学捜査研究所
医療監修:矢山和宏(宝塚医療大学) 他
公式ホームページ:https://www.tv-asahi.co.jp/kasouken2023/(season23)
見どころ
「科学は嘘をつかない」という信念のもと、あらゆる角度から真実にたどりつく科学者の執念と、日本の優秀な科学捜査の一面がみられた作品。
最先端の鑑定シーンが楽しめる
日常、ほとんど知ることのない科学捜査の方法や実験の数々に驚かされます。毎回、鑑定を行うシーンになると音楽が切り替わるとともに鑑定方法の名前がテロップで表示されるなど、ドキュメンタリー要素も十分味わえます。
風丘先生(若村麻由美)の差し入れ
主人公のマリコ(沢口靖子)を陰で支えるのが、法医学教室の教授であり、実際に遺体を解剖する風丘先生(若村麻由美)。毎回必ず人気のスイーツを手土産に科捜研を訪れるシーンは、「今日は何かな?」と思わせる楽しみの一つ。
沢口靖子さんの20年
ドラマが初公開されてから早20数年。当時30代だった沢口さんもすっかり大人の貫禄に。ロングラン先品であればあるほど、初期の作品を見ることで「わーなつかしい!」と思うこと間違いなし。
『科捜研の女』を選んだ理由
◆いつ見ても飽きないドラマ
科捜研の女沢口靖子さんとても品があっていつまでも変わらない人ですね〜もうずいぶん長く続いているドラマですが、飽きる事なく犯人などを想像しながら見ています。素敵な内藤剛志さんとのコンビが良かった〜。(60代女性)
◆ちょっとした勉強にもなる
科学というと難しいイメージなのですが、コミカルな演技で説明もわかりやすいです。ちょっとした勉強になる点も魅力的です。(40代女性)
◆沢口靖子さんの芯のある演技が素晴らしい!
沢口靖子さんの芯のある演技が作品に深みを出していて、どんな事件でもきっと彼女ならやってくれる!とい安定感すらあります。専門的な知識も多くて、ワクワクするドラマです。マリコさんはいつ結婚するのか気になります。(30代女性)
『科捜研の女』を見る方法
◆DVDを購入する
◆DVDをレンタルする:TSUTAYA DISCAS
◆動画配信でみる:U-NEXT TELASA
10位『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』
さて、10位にランクインしたのが『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』。4/28に公開された劇場版は、6月4日までの公開38日間で、観客動員306万人、興行収入40.4億円を突破するなど、医療ドラマの歴史を塗り替える予感がします。
男女比では女性の支持が多く、その中でも20代女性の票が目立ったのも「劇場版」のヒットのおかげかもしれません。
放送日:2021年~2023
主なキャスト:鈴木亮平 賀来賢人 要潤 石田ゆり子 佐野優斗 仲里依紗 他
ジャンル:救命救急 災害医療 ERカー 東京消防庁
医療監修:東京都済生会中央病院 北里大学病院
公式ホームページ:https://www.tbs.co.jp/TokyoMER_tbs/
見どころ
数ある医療ドラマの中で、オペ室を搭載した「ERカー」をテーマとした唯一の作品。「死者を一人も出さない」という使命のもとで繰り広げられる汗と涙の感動物語。
鈴木亮平さんの流暢なセリフと医療技術
鈴木亮平さんは医者か?と思うほどのメスさばきと、専門用語だらけのセリフをすらすらと言ってのける様子に感激した人も多かったはず。
ERカーの内部
ERカーに搭載されている最新設備は、もはや近未来。AI技術を応用し、人間の声で指示するだけでドアが開いたりベッドが上下するなど夢のような医療設備です。
ドラマに登場するERカーはドラマ用に造られたものですが、陸上自衛隊には、「野外手術システム」の一つである「動く手術室」が配備され、有事に備えています。
役名がユニーク
実はドラマに登場する役名は、全員、東京都の地名が付けられているんですよ。「えー、そうだったの?」と思われる方はこちらもどうぞ。
臨床工学技士の存在
医療スタッフの一つである「臨床工学技士」という存在にスポットがあたったのは、TOKYO MERのおかげだと思います。
人工心肺や「ECMO(エクモ)」などの「生命維持管理装置」を操作する医療業界のエンジニアを、若い女性に人気の「佐野優斗」さんが演じたことで、その名が知られるようになりました。
『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』を選んだ理由
◆スピード感に脱帽!
スピード感があって、見ごたえがあった。毎回助かるので、何となく安心して見ることができた。(30代女性)
◆鈴木亮平さんのファンになった
この作品に出てくる鈴木亮平の演技がが素晴らしくて一気に惹き込まれファンになりました。普段邦画の映画は見ないのですが、このドラマが魅力的過ぎて見に行ってしまいました。(40代女性)
◆災害や事故現場に行くシーンが迫力満点
災害や事故現場に行くシーンが多いため、その様子などが迫力があったり緊迫感があったりで、見応えがすごくある。
主役の鈴木亮平さんの、専門的な医療用語を早口で支持するシーンや、皆で協力して患者を助けるチームプレイもかっこよくてすごく好き。 最初は対立していたメンバーが心通わせていくのも良い。(40代女性)