「白い巨塔のクラシック音楽」と聞くと皆さんはどの曲を連想しますか?私は間違いなく「アメイジング・グレイス」です。
白い巨塔がこれだけの名作になったのも音楽の力が大きいと言っても過言ではありません。
今回は、白い巨塔の挿入曲やエンディングに使われた音楽をまとめてみました。
メロディーと共に思い出のシーンが自然とよみがえってきます。是非最後までごらんください。
白い巨塔の音楽
白い巨塔「唐沢シリーズ」
サウンドトラック
この曲を聞くと財前先生の苦悩や大学病院の権力争い、医局の確執などが走馬灯のように脳裏によみがえります。
00:00 オープニング・テーマ
00:47 白い巨塔
02:45 財前のテーマ – 果てしなき野望
04:38 里見のテーマ – 孤独と理想
06:34 財前のテーマ – はずむ心
08:10 事件
09:54 巨塔のテーマ – 神聖な手
12:29 財前のテーマ – 夢を追って
14:18 手術室の緊張
16:01 財前のテーマ – ふるさとの母
18:06 巨塔のテーマ – 総回診
19:51 迫り来る陰謀
21:17 里見のテーマ – 風に向かって
23:25 財前のテーマ – 愛の日々
25:11 アメイジング・グレイス (マリンバ・バージョン)
26:46 財前のテーマ – 残照
28:40 巨塔のテーマ – 誰もいない病室
30:24 巨塔のテーマ – 交錯する思い
32:07 里見のテーマ – 優しきまなざし
34:06 里見のテーマ – 確かな愛
35:57 主題歌「アメイジング・グレイス」
作曲:加古隆
日本の作曲家、ピアニスト。1947年生まれ。東京藝術大学作曲科卒、同大学大学院修了。パリ国立高等音楽院卒。
ジャズ・クラシック・現代音楽の要素を融合させた独自の作曲形式を確立、ピアノから紡ぎ出される透明な音の響きから、「ピアノの詩人」あるいは「ピアノの画家」と称される。
「白い巨塔」は、エレキギターを用いた音楽で大きな話題を呼びました。
- 1995年:NHKスペシャル『映像の世紀』テーマ曲「パリは燃えているか」
- 2000年:NHK『にんげんドキュメント』テーマ曲「黄昏のワルツ」
- 2001年:映画『大河の一滴』
- 2013年:テレビ朝日開局55周年記念ドラマスペシャル 上意討ち 拝領妻始末
★ほんの一部です。
挿入曲:ワーグナー「タンホイザー」
サウンドトラックと共に、大事なシーンで良く登場していたクラシック音楽が、ワーグナーの「タンホイザー」。
- 危機感が迫っている場面
- 財前がドイツのアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を見学する場面
- 手術前のイメージトレーニングをする場面
で使われています。
エンディング:「アメイジング・グレイス」
白い巨塔のエンディングといえば「アメイジング・グレイス」ですね。この曲で日本中の人がどれほど泣いたことでしょう。
「アメイジング・グレイス(Amazing grace)」とは、もともと英国ジョン・ニュートンの作詞による賛美歌で、直訳すると「素晴らしき神の恵み」「感動をもたらす恩寵」。
名曲がゆえにいろいろな方がカバーしていますが、こちらが本家本元、ニュージーランドの歌手である「ヘイリー・ウェステンラ」さんのアメイジング・グレイスです。
透き通った歌声で心が洗われますよ。
白い巨塔「1978年田宮シリーズ」
サウンドトラック
白い巨塔は「唐沢」か「田宮」かと言われていますが、田宮二郎さんが他界してから半世紀近くたった今でも田宮版の人気は衰えず。
この曲も白い巨塔の「ドロドロ感」がよく現れていますね。
作曲:渡辺岳夫
知る人ぞ知る日本の作曲家・音楽家。愛称「ナベタケ」。1989年6月に56才という若さで惜しまれつつ逝去。
様々なジャンルの作曲を手がけており、時代劇や現代劇においてはそれまで使われる事のなかったチェンバロなどの楽器を多用し、クラシック音楽をベースとした独特なメロディラインで構成された曲を数多く世に残しました。
- アニメ作品:「巨人の星」「アタックNo.1」「天才バカボン」「アルプスの少女ハイジ」「フランダースの犬」「機動戦士ガンダム」
- 1968年『キイハンター』主題歌「非情のライセンス」
- 1980年:赤かぶ検事奮戦記シリーズ
- 1985年:あばれはっちゃくシリーズ
★ほんの一部です。
エンディング:レクイエム「涙の日」
財前が亡くなって解剖室に運ばれていくときの曲が レクイエム「涙の日」。モーツァルトの最後の曲と言われています。
最後は高らかに「アーメン」で終わるのですが、なんとも荘厳で怖いくらいの感覚を覚えます。
最後に/まとめ
今回は、「白い巨塔」のクラシック音楽がもう一度聴きたい【泣ける名曲】をご紹介しました。
曲を聞いただけで「白い巨塔だ!」とわかるくらいですから、音楽の影響力ってすごいですよね。
私は現在、札幌医科大学附属病院でボランティアをしていますが、病院の中にいるとどこからか「アメイジング・グレイス」が聴こえてくるような錯覚にとらわれます。
「アウシュビッツ」のシーンも、今の世界情勢と相まって思わず胸が詰まりますよね。
音楽を聞くとシーンがよみがえる、また作品名を目にすると曲を思い出すという風に、音楽と映像がリンクしてこそ良い作品が出来上がるのだと思います。