医療ドラマで脚光を浴びるのはほとんどが外科医。
ただし、その外科医が命を救うヒーローになれるのも、オペ室の操縦士ともいうべき麻酔科医がいるからです。
これまでヒットした医療ドラマにも、必ずといっていいほど天才麻酔科医の存在があり、陰の主役といっても過言ではありません。
今回は、オペ成功のカギをにぎる5人の麻酔科医を、医療ドラマのマニアである私の独断と偏見で選んでみました!
あなたはどの先生がお好きですか?
医療ドラマに登場する伝説の麻酔科医
冬木治朗/小手伸也
「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」のベテラン麻酔科医
最新の医療設備をそなえたERカーを駆使し「死者を一人も出さない」という任務を遂行されるために
集められた「TOKYO MER」。
MERメンバーの中では最年長。優しい性格で気配りができ、メンバーからの信頼も厚いが、自身は多忙のため1年ほど前から病院の近くに部屋を借りて家族とは別居状態にある。
自称「TOKYO MERの副チーフ」。名ゼリフの「脳血流保護のため昇圧剤入れます!」は自身のアドリブなんだとか。
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氷室貢一郎/城田優
ドラマ「チーム・バチスタの栄光」の若手麻酔科医
バチスタ手術(左室形成術)を成功させるために集められた7人の精鋭軍団「チーム・バチスタ」で、
3件立て続けに術中死する事態が発生。不定愁訴外来の心療内科医と厚労省の役人が事件を究明していく。
麻酔医としての腕は確かだが無表情で、何を考えているかわからないミステリアスな男。オペ続きでまともに食事も取れないため、麻酔科医を「オペ室の奴隷」と呼んでいる。
事件の謎を解くカギは、彼の操る「スワンガンツカテーテル」。麻酔科医ならではのトリックが暴かれていくが、それは事件の前兆に過ぎなかった…。
名ゼリフは「レート60で、ペーシングスタート!」
荒瀬門次/阿部サダヲ
「医龍-Team Medical Dragon-」のやんちゃな麻酔科医
天才外科医・朝田龍太郎()が大学病院の権威主義と戦いながらも、拡張型心筋症の術式である「バチスタ手術」を成功させるために集めた「チームドラゴン」。
患者を見ただけでその人の体重や体温を言い当てることができ、麻酔医としても天才的な腕前をもっている。吸入麻酔剤を吸引してヘロヘロになる悪い癖があるが、どんな患者でも7つで麻酔を効かせることができる。
決めゼリフは、「ひとーつ、ふたーつ…むーっつ、にゃにゃーつ…はい落ちたー」
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城之内博美/内田有紀
「ドクターX」「ドクターY」の美人麻酔科医
特定の病院や医局に属さない、フリーランスの女性外科医の活躍を描いた「ドクターX」と、「群れを好み、金を愛し、腹腔鏡のスキルと容量の良さ」が武器の「ドクターY」に、フリーランスの麻酔科医として登場。
名実ともに、大門未知子の相棒とされているが、「手術はスタッフの協力で成し遂げるもの」という信念があり、未知子のわがままぶりに閉口することもしばしば。
小児外科准教授の夫と離婚し、シングルマザーで一人娘を育てている。
名ゼリフは、「バイタル、血圧110の70、脈拍75でサイナス!」
白鳥貞美/中井貴一
ドラマ「風のガーデン」の麻酔科准教授
自分の犯した罪で家族と絶縁状態になっている麻酔科医が余命わずかなことを知り、故郷である北海道富良野市の家族の元に戻るまでを描いた作品。
緩和医療をテーマとし、自らも硬膜外ブロックなどで疼痛コントロールをしながら贖罪の日々を送る。
脚本は倉本聰。『北の国からシリーズ』『優しい時間』につづく「富良野三部作」の第3弾。
医療ドラマの中では貴重な「麻酔科医が主役」のドラマ。麻酔科医の仕事である「痛みの緩和」がリアルに描かれています。
動画配信サービス:FOD
最後に/日本に麻酔科医が少ない理由
日本は医師不足と言われていますが、実はその中でも麻酔科医不足は深刻な問題だといいます。その理由を調べてみました。
◆麻酔科医になる道のりが長い
麻酔科医になるためには6年間の医学部教育を修了し、医師国家試験に合格した後、さらに4年間の麻酔科専門研修を受ける必要があるため、必然的に麻酔科医を目指す研修医が少ないといいます。
◆麻酔科医の労働環境が厳しい
麻酔科医は、手術中は常に患者さんの容体を監視し、必要に応じて適切な処置を行う必要があります。そのため労働時間が長くなったり、いつ呼ばれてもいいように待機する「オンコール勤務」が多く、体力的・精神的な負担が大きいことが問題になっています。
チーム・バチスタの氷室先生も「まともに食事も取れない」、TOKYO MERの冬木先生も「4~5日家に帰っていない」など、労働環境の厳しさを表すセリフがありましたっけ。
◆麻酔科医の社会的評価が低い
麻酔科医は手術に欠かせない存在ですが、その社会的評価は他の診療科と比べて低い傾向にあるのだとか。
麻酔科医の仕事は手術場だけではありません。麻酔科医なら必ず持っている「苦痛を緩和し全身を管理する能力」を生かし、緩和医療や痛みを改善するペインクリニックなどで活躍する先生もいらっしゃいます。
そう、最後まで人間の苦痛を取り去ってくれるのは麻酔科医の先生たち。
次回医療ドラマを見る時には、ぜひ麻酔科の先生に注目してみてください!