『無痛~診える眼~』キャスト15才の浜辺美波演じる南サトミとは?

医療ドラマ ドラマ
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皆さんは、西島秀俊主演の『無痛~診える眼~』に、「それ誤診です」という決め台詞で人気の浜辺美波さんが出演しているのをご存知でしょうか。

当時はまだ15才。この作品のために人生初の金髪にして、精神疾患の患者役という大役に挑んでいます。

今回は、『無痛~診える眼~』のあらすじやキャストをご紹介しながら、浜辺美波さんの魅力に迫ってみましょう!

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『無痛~診える眼~』

引用:FOD
放送日2015年10月7日~12月16日
水曜22:00~22:54
原作久坂部羊『無痛』
脚本大久保ともみ、香坂隆史
丑尾健太郎、小川智子
音楽塩谷哲
演出佐藤祐市、木下高男、山内大典
プロデューサー貸川聡子(共同テレビ)
制作フジテレビ、共同テレビ
主題歌Superfly「黒い雫」
(ワーナーミュージック・ジャパン)
挿入歌ミソッカス「闇夜のキャラバン」
(avex trax)
医療監修布施明(日本医科大学付属病院)
看護監修石田喜代美
演技指導金史 英(日本医科大学付属病院)
荻原 純(日本医科大学付属病院)
五十嵐 豊(日本医科大学付属病院)
法医学監修高木徹也(杏林大学医学部)
撮影協力日本医科大学、鶴見大学
成田富里徳洲会病院
千葉県フィルムコミッション

キャスト

役名キャスト役柄
為頼 英介
(ためより えいすけ)
西島秀俊小さな診療所の医師。外見を見るだけで症状や病気がわかってしまうという特殊能力の持ち主。
妻とは一年前に死別し、義姉(和枝)と暮らしている。
早瀬 順一郎
(はやせ じゅんいちろう)
伊藤淳史港中央警察署刑事課強行犯係・巡査部長。
自分が逮捕した犯人を「心神耗弱状態で責任能力はない」と判断した精神科医に殴りかかったことがある。
犯罪者に多く見られる「犯因症」の兆候が出ている
白神 陽児
(しらがみ ようじ)
伊藤英明白神メディカルセンター院長。英介と似たような能力を持っている。
一見温厚だが目的のためには手段を択ばない冷徹な性格。
無痛治療の研究を続けている。
高島 菜見子
(たかしま なみこ)
石橋杏奈白神メディカルセンターの臨床心理士でサトミの担当をしている
伊原 忠輝 
(いばら ただてる)
通称「イバラ」
中村蒼白神メディカルセンターの清掃員。
先天性無痛症のため、痛みという概念を理解できない。無毛症。
白神に治験の対象にされた。
南 サトミ
(みなみ サトミ)
浜辺美波菜見子の患者。幼いころの虐待が原因で重度の鬱と強迫神経症の疑いがある。
井上 和枝
(いのうえ かずえ)
浅田美代子英介の義姉。為頼診療所兼自宅で英介と共に暮らしている
仁川 康男兵動大樹港中央警察署刑事の課長。早瀬の上司
太田 武司馬場徹港中央警察署刑事課の刑事。早瀬の後輩でパートナーでもある
横井 清美宮本真希白神の秘書。白神に好意を寄せている
為頼 倫子
(ためより のりこ)
相築あきこ英介の妻で和枝の妹。一年前に卵巣がんで逝去
久留米 実
(くるめ みのる)
津嘉山正種元・明都医大教授。診断学の権威で、学生時代の為頼の能力を見抜いた恩師。末期がんのため英介が往診している

あらすじ

第一話 新ヒーロー誕生…!? 病気を見抜く天才は、犯罪を見抜けるか?

為頼英介(西島秀俊)には、患者を見ただけで病気の有無がわかるという特殊な能力を持つ。おまけに犯罪者特有の「犯因症」まで見抜いてしまうのだ。

ある日英介は、犯因症の兆候があらわれている男(小久保寿人)とすれ違う。男が何か仕出かす前に止めなければならない。

案の定、男は17:00過ぎに暴れはじめる。警察には16:54分に通報したがまだ到着しない。さっきまで一緒にいた和枝(浅田美代子)や通行人が次々と刺される。

ほどなく警察が到着し、英介の的確なトリアージのお陰で全員無事だったものの、なぜ英介は男が刃物を取り出す前に警察に通報できたのか。刑事の早瀬(伊藤淳史)は英介に興味を抱く。

※「犯因症」は実在する病名ではありません

第二話 同じ能力を持つ男が天才に迫る

英介が通り魔事件で不思議な力を発揮したことを知った白神(伊藤英明)は、英介を病院に招待する。白神メディカルセンターは大病院の割に待っている患者が少ない。

白神は裕福な患者には保険診療外のサービスで特別料金を取り、その分医師の数を増やすことで質の高いサービスを提供しているのだと言う。

その頃、刑事の早瀬は英介の能力が気になっていた。早瀬は診断学の権威で為頼の恩師である久留米実(津嘉山正種)に話を聞きにいく。

そこでわかったのは、為頼には殺人を犯す人間に顕れる「犯因症」が見えるということ。早瀬は英介に、殺人の容疑で取り調べ中の工藤(有薗芳記)に面通しを頼むのだが・・・。

第三話 熱血刑事が抱える…殺意の秘密

英介は和枝(浅田美代子)と一緒に亡き妻倫子(相築あきこ)の墓参りに出かけた。ほんの一年前のことでまだ傷は癒えない。

一方早瀬は、3年前に自分が逮捕し、妄想型統合失調症と診断され無罪になった篠崎(松下洸平)が退院することを知る。急いで面会に行くも篠崎の母親に「病気が治った息子を刺激しないで!」と拒否される。

早瀬は英介の診療所に向かっていた。なぜなら篠崎に犯罪者特有の兆候が出ていないか英介に見てほしかったからだ。早瀬の頼みどおり篠崎を診た為頼は「犯因症」を確認。早瀬はすぐさま篠崎の尾行を開始する。

その頃、白神メディカルセンターでは問題が発生。南サトミ(浜辺美波)が病室からいなくなったのだ。サトミはどこへ消えた?

第四話 天才が見抜く女心

英介は早瀬に犯因症を治療してほしいと頼まれる。しかし為頼の答えはNO。症状が見えるだけで直すことは出来ないからだ。

そんな矢先、殺人事件が発生。被害者はコンビニ店員の野々村涼(奥野瑛太)。事件を知った菜見子(石橋杏奈)は驚く。そのコンビニは昨夜も仕事帰りに立ち寄っていたからだ。

動揺を隠せない菜見子の元に一通のメールが届く。差出人は、2年前に付き合っていた佐田要造(加藤虎ノ介)。そのメールには「天罰が下った」と書かれ、昨晩事件のあったコンビニでの菜見子と野々村の写真が添付されていたのだ。

佐田は菜見子に何をしようというのか・・・。

第五話 金髪の少女が抱える殺人の記憶

為頼診療所に、佐田(加藤虎ノ介)が頭痛を訴えて来院した。佐田は自分が菜見子の婚約者だというが半信半疑のまま診療する。

その頃英介は、白神の頼みで白神メディカルセンターで患者の診察を行うことになっていた。その初日、為頼は病院内で早瀬(伊藤淳史)と出会う。最近は、石川家一家惨殺事件を追っているらしい。

早瀬は英介に「病院内でよく絵を描いている患者はいないか」と尋ねる。英介はすぐにサトミの事だと気づいたがあえて名前は伏せた。

実は、サトミは自分が絵に描いた家族を殺したと信じているから。早瀬には事件に関係する人物はいなかったと嘘をついたが、早瀬の話では事件現場に金髪の髪の毛が付着した帽子が落ちていたという。

サトミは事件に関係があるのか?ひょっとして犯人なのか?

第六話 診えない眼

菜見子はあの日以来、佐田(加藤虎ノ介)にストーカーされていた。

英介は菜見子からかかってきた電話にただならぬ気配を感じて菜見子のマンションを尋ねると、そこにはビニール袋を被せられ、頭から地を流している菜見子が倒れていた。

菜見子は白神メディカルセンターへ救急搬送。白神の手によって助けられる。

通報を受けた早瀬と太田が現場に到着して驚く。頭に被せられたビニール袋、残されたプリンの容器など、例の一家殺害事件の現場とそっくりなのだ。

その後の調べで、菜見子のマンションに残された佐田の足跡が一家殺害現場のものと一致。さらに、一家殺害事件の現場に落ちていた髪の毛が、サトミ(浜辺美波)のものであることが判明。

怒りに震える早瀬だったが、早瀬の暴走を案じた上司によって捜査から外されてしまう。

第七話 犯人の死…新たなる殺人の理由

白神メディカルセンターで、菜見子(石橋杏奈)のロッカーから切断された手首が発見される。

菜見子は駆けつけた早瀬に心当たりを聞かれ、思わず佐田要造(加藤虎ノ介)の名を伝えた。調査の結果、手首と佐田の指紋が一致。

仮に石川一家殺害事件の重要参考人だった佐田が殺されているのなら、佐田を殺した犯人は一家殺害と関係があるのではないかと意気込む早瀬だったが、捜査から外されているので手も足も出ない。

白神は秘書の横井清美(宮本真希)から、佐田と手首の件で報告を受ける。また、菜見子の解雇にまで口を出す横井に対し、白神は横井が佐田殺害に関係しているのではないかと疑う。

ある日、白神メディカルセンターに出勤していた英介は、イバラ(中村蒼)とうっかりぶつかってしまう。その瞬間、英介はイバラの右手に妙な違和感を感じるのだった・・・。

第八話 真犯人の孤独

英介は、イバラ(中村蒼)が佐田(加藤虎ノ介)を殺害したとは思えなかった。なぜならイバラに犯因症は出ていなかったからだ。しかし、逮捕直前になって突然犯因症が現れたため英介は調査に乗り出す。

白神(伊藤英明)は事件にイバラが関わっていることに少なからず動揺していたが、病院のイメージ失墜を防ごうと事態の収拾に努めていた。

一方、職場復帰した菜見子(石橋杏奈)はサトミ(浜辺美波)にある提案を持ちかける。

英介は、イバラと面会することになった。英介がイバラが先天性無痛症の治療のために飲んでいる薬について質問すると「強くなる薬だ」というが、大量に飲んだ前後のことは全く覚えていないらしい。

次の日、菜見子がサトミ(浜辺美波)を連れて英介を訪ねて来た。菜見子はサトミに温かい家庭を見せたいと和枝(浅田美代子)に頼んでいたのだ。

和枝たちの料理を手伝ったり、一緒に食事をするうちにサトミに明るい表情が見えてきた。菜見子はサトミに刑事が話を聞きに来ることを明かし、英介にも同席を求めるのだった。

先天性無痛無汗症とは

先天性無痛無汗症 (以下、CIPA)は温覚・痛と発汗機能が欠如(または低下)し、精神発達遅滞を伴う遺伝性の神経疾患です。遺伝形式は常染色体劣性遺伝をとります。発汗機能が低く体温調整が難しいために起こる乳児期の不明熱や採血などで痛みを感じていない様子で本症を疑われ、診断に結び付く症例が多く見られます。

また指や舌を噛むといった自傷行為、骨折・脱臼などの繰り返しやそれによる関節破壊、下肢機能の低下、皮膚の乾燥、角膜上皮障害、てんかん、易感染性など多彩な症状を認めます。

引用:clila(クリラ) 参照:無痛無汗症の会「トゥモロウ」

第九話 正義としての殺人

サトミ(浜辺美波)が、病室に血の付いた携帯電話を残して行方がわからなくなった。早瀬はイバラ(中村蒼)がサトミを脅して誘拐したものと判断、付近の緊急封鎖を要請。

白神は、引き出しに血液が付着していることに気づく。引き出しを開けると保存していたはずのUSBメモリーがない。

イバラとサトミは逃げていた。イバラは一家殺害現場でサトミが見たのは本当に自分だったのかと問いただす。イバラ自身には記憶がないからだ。

翌朝、サトミの携帯電話に残された血液はイバラのものと判明。やはりイバラがサトミを誘拐したと考えるのが自然だが菜見子の考えは違った。

菜見子はサトミが描く一家殺害の絵と曖昧な記憶にイバラが関係しているのではないか、サトミは自分の記憶を確かめるため自らの意思でイバラに同行したのではないかと。

その頃英介は、白神がなぜ無痛症治療にこだわっているのかが気になっていた・・・。

最終話 痛みとは… 

イバラを発見した早瀬はイバラに発泡。そのまま川に転落したイバラは、傷を追ったまま行方がわからなくなってしまった。

その頃、職員が殺人事件に関与したことで信用を無くした「白神メディカルクリニック」は廃業の方向で進んでいた。秘書の清美(宮本真希)が今後の相談をするたために院長室へ行くが、白神(伊藤英明)の姿はなく、携帯電話もつながらない。

診療所には早瀬が現れた。英介は早瀬にイバラを撃ったことを責めたが、早瀬は彼のような人間は殺害するしかないと言う。

その言葉は、まさに白神が早瀬に吹き込んだ言葉であり、早瀬がイバラを殺すようそそのかしたのだ。

その証拠はイバラの先天性無痛症に対する治療が克明に記された治験データだ。そのデータは、イバラが白神に処方された薬の影響で一家殺害時の記憶の喪失、薬による強暴性が一気に高まったことを物語っていた。

つまり、石川一家殺害には白神も関係していたのだ。

犯人は一体だれなのか?白神は何を企んでいるのか?

南サトミ役、浜辺美波の魅力

浜辺美波さんは、11才の時に第7回『東宝シンデレラオーディション』のニュージェネレーション賞を受賞して芸能界デビュー。「無痛」は若干14才の時の作品です。

本来朗らかで清純なイメージのある彼女ですが、ドラマのために髪を金色に染め、重度の鬱と強迫神経症患者という大役を見事にこなしていました。

英介の家で家族という暖かさに触れ、すき焼きを食べて「美味しい..」と微笑むシーンは、「ドクターホワイト」で初めて缶のお汁粉を飲んだ時の表情を思い出しました。

もともと可愛い顔立ちですが、「無痛」も「ドクターホワイト」も無表情でミステリアスなシーンも多い中で「にこっ♥」とする彼女の表情はファンにはたまらなかったでしょうね。

14才「無痛」
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「医療ドラマまにあ」としての感想

先天性無痛症、正式には先天性無痛無汗症という病名を初めて知りました。そもそもの遺伝子異常なので根本的な治療方法はなく、ほとんどの場合が知的障害や多動傾向を併発しているとのこと。

そこに付け込み、自分の欲求を満たすためにイバラ(中村蒼)を利用したのが白神院長。イバラは白神が自分の一番の理解者と信じて疑わない。体に大きなリスクがあればあるほど医者を信じるしかありませんからね。

この作品が訴えたかったのは、「精神障害などで責任能力が無いと見なされれば罪に問われない」という無常さ。それともう一つ。そもそも痛みって何?

なぜならイバラは体の痛みはわからなくても「心の痛み」は理解できるから。

イバラがサトミを連れて警察の手から逃げる時も常にサトミを思いやり、サトミも自分と似たような心の闇を抱えているイバラの気持ちを察することができる。

これを優しさと言わず何だと言うのでしょうか。

どんなに医療が発達しても、どんなに良い新薬が開発されても、最後に効き目があるのは人間の優しさであり愛情なんだろうな…。

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