「ガイアの夜明け」で見る病院再生物語!医療崩壊の現実と病院の未来

ドキュメンタリー
海老名総合病院 新棟
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かつて、「病院が倒産する」などと誰が予想したでしょうか。

団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年問題が目の前に迫る中、若い世代の労働力は減る一方。

少子化による後継者不足もあり、日本の医療業界は病院数の減少や医師不足といった問題で、存続の危機に立たされている病院も少なくありません。

今回は、2023年7月7日に「ガイアの夜明け」で取り上げられた、医療崩壊の現実と病院再生のために尽力する病院のドキュメンタリー『病院を再生せよ!〜医療崩壊の危機との闘い~』をご紹介します。

私たちの知らない医療現場の現実。あなたが通う病院は大丈夫ですか?

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ガイアの夜明け『病院を再生せよ!〜医療崩壊の危機との闘い~』

番組:日経スペシャル「ガイアの夜明け」 テレビ東京系列
放送日:2023年7月7日
出演者:松下奈緒 眞島秀和
テーマソング:「ナカマ」小田和正

今回登場する医療施設は、「大津市民病院」「飯塚病院」「海老名総合病院」。それぞれのストーリーと見どころをご紹介します。

大津市民病院

◆「京都大学」 VS「京都府立医科大学」

滋賀県大津市にある大津市民病院は、明治32年に開設された病床400を抱える地域密着の基幹病院でしたが、2022年2月、医師32人が退職の意向を示すという前代未聞の騒動が発生。

この騒動で当然患者数は激減し、病床稼働率79.5%、全年実績10%減という過去最大の赤字を記録しました。

番組では医師の退職理由を「経営陣のパワハラ疑惑」としていますが、その背景にあるのは「京都大学」と「京都府立医科大学」の派閥争い。

ちなみに退職の意向を示した32人は、全員京都大学出身の医師たちです。

◆新院長「日野明彦」医師

病院再生の立役者として白羽の矢が立ったのは、京都府立医科大学出身で脳神経外科医の「日野明彦」医師。

新院長として招聘されたものの、脳外科の常勤5名全員が退職してしまったため、院長と非常勤医師2名で切り盛りするという非常事態に。

外来診察の傍ら、地域のクリニックに患者を紹介してくれるように陳情に行ったり、母校である京都府立医科大学の教授に医師の派遣を要請するなどのハードワークが続きました。

◆エクスプレス外来

病院再生のために日野医師が取り組んだのが「エクスプレス外来」。大病院は初診からオペまで数か月かかる場合も稀ではありませんが、悶々とする患者の心情を少しでも減らそうと考えたのが「エクスプレス外来」。

実際のケースとして、進行した大腸がんのオペを初診から8日目に実行。予後も良く精神的にも満足した患者さんの様子が映し出されています。

◆医師の多くが残留

当初は医師の32人が退職の意向を示していましたが、エクスプレス外来を含む日野院長の熱意に押されて放射線医師、また麻酔科医に至っては8人全員の残留が決定。

その後はあらたに医師31名を採用して再スタートを切っていますが、コロナが5類に移行したことで国からの補助金もなくなり、今後も再生への努力は続きます。

飯塚病院

福岡県飯塚市にある飯塚病院は、株式会社麻生が経営する民間病院。許可病床数1116床、看護師1076人を抱える大きな病院です。

◆看護師の10人に1人が辞めていく

看護師不足は全国の病院が抱える深刻な問題。「飯塚病院」も例外ではなく看護師たちは疲労し、10人に1人が毎年辞めていくという現実が。

離職理由の最大の理由は、慢性化した人手不足により一人一人の負担が大きいことだと言われています。

◆セル看護提供方式

通常、看護師たちは病院のナースステーションに常駐し、ナースコールが鳴れば駆けつけるというのが一般的ですが、飯塚病院のナースステーションに看護師の姿はありません。

ではどこにいるのでしょう。

看護師たちはバイタルなどを計る器具一式を、「受け持ちの患者さんの病室に持ち込んで」看護をしています。

カンファレンスも病棟の近くで行い、事務作業も病室の中にPCを持ち込み作業したおかげで、残業時間が5分の1に削減。離職率も4.6%と大幅に減少しました。

何より、患者さんの様子が逐一把握できるので、床ずれや転倒も減り質の高い看護が実現したモデルケースです。

海老名総合病院

神奈川県海老名市にある海老名総合病院は、社会医療法人ジャパンメディカルアライアンスが運営する急性期病院。

看護婦不足は海老名総合病院も例外ではなく、看護師1人につき12人の患者を受け持ち、一日中スタッフステーションと病室を往復する日々で、離職率も高かったといいます。

◆新棟は三角形

引用:https://www.townnews.co.jp/0402/2020/09/25/544261.html

2023年春に完成した新棟はご覧の通り三角形。

三角形の角にナースステーションを設置したことで病室への動線が格段に良くなり、目が行き届くようになったといいます。

看護師さんたちの移動距離も縮小されて、心のゆとりにもつながっているようです。

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『病院を再生せよ!〜医療崩壊の危機との闘い~』はどこで見られる?

ガイアの夜明けは、U-NEXT で見ることができます。今なら30日間無料トライアル実施中です。

ちなみにU-NEXTなら、

#10 ガイアの夜明け20周年企画 第11弾 「3.11」を忘れず 今を生きる

#11 トルコ大地震 知られざる闘い ~独占密着!ニッポン医療チーム~

#25 ここまで来た!iPS細胞はいま

など、興味深いドキュメンタリーも全て見ることが出来ますよ。

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最後に

ガイアの夜明け

2023年現在、日本の医療は大きな変革の時期を迎えています。

2024年4月からは医師の働き方改革がスタートし、勤務医の時間外労働の年間上限が原則960時間となり、医師不足に拍車がかかります。

翌年の2025年には労働力の減少が加速する一方で、介護を受けたい高齢者は増え、需要と供給のバランスが崩壊してしまう可能性も捨てきれません。

そんな中注目されているのが在宅医療。

医師や看護師、ケアマネジャー、ホームヘルパー等と連携し、在宅医療を普及させることができれば労働力不足や医療費の抑制に繋がるのではと期待されているようです。

近い将来、人生の最期は病院でなく自宅で迎える時代がくるのかもしれませんね。

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