あなたが一番好きな医療ドラマはなんですか?
「白い巨塔」や「救命病棟24時」、最近では「ブラックペアン」「アンメット」などと答える方が多いと思いますが、実は医療ドラマ通を唸らせ、面白すぎる!と20年近く経った今でも根強い人気なのが、『医龍-Team Medical Dragon-』です。
この記事では、「タイトルは聞いたことがあるけど見たことがない」という方のために、シリーズの中でも人気の高い『医龍-Team Medical Dragon-(第1期)』のキャストやあらすじをご紹介しながら、その魅力に迫ってみたいと思います。
『医龍-Team Medical Dragon-』
2006年4月13日~6月29日 木曜 22:00 – 22:54 全11話
『医龍-Team Medical Dragon-』が面白い理由は?
手術シーンの見せ方がリアル
『医龍-Team Medical Dragon-』は手術シーンの見せ方が抜群!
「バチスタ手術」をテーマにした最初のドラマで、爆発だとか、大規模災害など派手が演出はありませんが、バチスタ手術を世に知らしめ、バチスタ1本でここまで面白い作品に仕上がっているのは、演出や音楽、企画などスタッフの力によるところが大きいのでしょう。
◆スタッフ
原作 乃木坂太郎
原案 永井明
漫画 乃木坂太郎(小学館 ビッグコミックス)
脚本 林宏司
演出 久保田哲史、水田成英
バチスタ手術(左室形成手術)とは、1990年代にブラジルのランダス・バチスタ医師が考案した術式。
左心室の後側(裏側)の壁にメスを入れて一部を除去。縫い合わせて心臓を小さくする手術のこと。
BGMが映像を引き立てている
『医龍-Team Medical Dragon-』ほど音楽がワクワク感を増し、スリリングな映像に拍車をかけている作品はありません。医龍のサントラはドラマ界の歴史に残る名曲といっても過言ではなく、BGMはいまだバラエティ番組とかでたまに使われてるほど。
この曲を聞くと、チームドラゴンの面々が蘇ってきますよ。
音楽 河野伸、澤野弘之
主題歌 AI「Believe」(ユニバーサルシグマ・ISLAND)
挿入歌 関山藍果「Aesthetic」(作編曲:澤野弘之)
挿入曲 STEVE VAl「Building The Church」(編曲:澤野弘之)
術式についての説明がわかりやすい
病名や術式についてテロップが流れるのは、当時の医療ドラマとしては画期的でした。そのため素人でも納得して見られるという声が多くありました。
これは、制作側の努力だけでなく医療監修の先生方の力によるところが大きいのではないでしょういか。
作品のモデルともいわれ、医療監修もされている須磨久善先生(現:medock総合健診クリニック院長)は、世界に先駆けて胃大網動脈グラフトを使用した冠動脈バイパス手術を実施し、1996年12月2日,湘南鎌倉総合病院で日本で初めてバチスタ手術を成功させた医師です。
その後も手術器具の開発やバチスタ手術、バイパス手術などの改良を重ね、超音波で心筋の良し悪しを判断して悪い部分のみを縫い縮める「改良型バチスタ手術」や、パッチを使って間仕切りをつくり左心室の容積を縮める「SAVE手術」を考案、成功率を飛躍的に高めました。
後にSAVE手術はSUMA手術とも呼ばれるようになり、現在でも多くの患者さんを救っています。
◆医療監修
須磨久善 高橋明仁(心臓血管研究所付属病院) 川井 真
吉沼美恵(医療アドバイザー)
キャラ設定と役者がドンピシャ
それぞれの魅力を最大限に活かしたキャスト選びも魅力の一つ。
例えば、金髪の阿部サダヲさんはインパクトが強く、このドラマを見て初めて麻酔医の重要性がわかった、麻酔科医に憧れたという人もいるのだとか。
それにしても全員主役級の役者さんばかりで驚きですね。
◆朝田龍太郎/坂口憲二
明真大学付属病院胸部心臓外科医。海外で医療活動している際に受けた、龍(ドラゴン)の形に似た背中の火傷がセクシー。
◆加藤晶/稲森いずみ
明真大学付属病院胸部心臓外科助教授。チームドラゴン4人目。若干35歳にして教授の座を狙っており、朝田の腕を利用して日本初のバチスタ手術の論文を成功させようと企んでいる。
◆伊集院登/小池徹平
明真大学付属病院胸部心臓外科後期研修医。チームドラゴン2人目。一見、童顔で気弱そうに見えることから、愛称は「僕ちゃん」。
◆荒瀬門次/阿部サダヲ
明真大学付属病院救命救急部麻酔医。チームドラゴン5人目。
一瞬で相手の体重を言い当てたり、オペ中に患者の体温を当てたりする天才麻酔医。決め台詞は「お立ちだーい」。金髪がよく似合う。
◆藤吉圭介/佐々木蔵之介
明真大学付属病院循環器内科講師。チームドラゴン3人目。WPW症候群を患っており、ペースメーカーを付けている。一人娘の樹里(向井地美音)も心臓の先天異常で明真大学付属病院に入院している。
※WPW(ウォルフ-パーキンソン-ホワイト)症候群とは
心房と心室の間に電気刺激を伝える余分な伝導路(副伝導路)が生まれつきあることで発生する病気
◆里原ミキ/水川あさみ
明真大学付属病院胸部心臓外科の看護師。オペ看でチームドラゴン1人目。朝田と一緒にMSAP(万人のための医師団)で活動していたが、帰国後、朝田と一緒に明真で働くようになる。
海外での経験から外科医顔負けの医療知識をもっている。
◆鬼頭笙子/夏木マリ
明真大学付属病院救命救急部教授。朝田の実力を認め、ERに引き抜こうとする。かっこいい女性ナンバーワン!
◆野口賢雄/岸部一徳
明真大学付属病院胸部心臓外科教授。加藤の上司。チームドラゴンとは敵対する立場にあるが、裏では朝田や加藤を利用して総長の座を狙っている。
今じゃ、ドクターXのあきらさんもこの時はバリバリの悪役💦
◆木原毅彦/池田鉄洋
明真大学付属病院胸部心臓外科助手。野口の袖の下。自分の術中に心停止した患者を朝田が蘇生したため、朝田のことを煙たがっている。ロン毛のキャラがぴったり。
◆霧島軍司/北村一輝
北日本大学付属病院胸部心臓外科助教授。朝田のライバル。加藤(稲森いずみ)の恋人であり、実はミキ(水川あさみ)の異母兄でもある。
実母が自分の目の前で飛び降り自殺を図るという心の闇を抱えている。
あらすじ(脚本)の面白さ
泣けるシーンとかっこいいシーンのメリハリがしっかりしていているのも、このドラマの特徴です。
リアルな手術シーンはスピード感があって毎回目が離せません。
また、医局制度のしがらみや病院の体質に辟易していた伊集院が、朝田の患者に対する真摯な姿勢を見ながら成長していく姿は母性本能をくすぐられます…
KARTE1 神の手を持つ男
MSAP(万人のための医師団)でチーム・メディカル・ドラゴン(通称・医龍)を率いていた天才外科医の朝田龍太郎が、明真大学付属病院にやってくる。
教授の座を狙っている胸部心臓外科の助教授・加藤晶(稲森いずみ)が、朝田にバチスタ手術を成功させ、論文を完成させるために呼び寄せたのだ。
ただし朝田は、バチスタ手術を成功させるには優秀なチームが必要だと断言。朝田は病院内を偵察して回るも、朝田の目に叶う人材はいない。
研修医の伊集院登(小池徹平)は、患者より教授の顔色を伺ったり、手術の腕より製薬会社の接待を大事にする大学病院のやり方に辟易していたし、胸部心臓外科の木原毅彦(池田鉄洋)は合コンや接待の毎日だ。
おまけに麻酔医の荒瀬(阿部サダヲ)は、自らオペで使用する吸入麻酔剤を乱用して酔っている始末。
そんな中、交通事故で胸部を強打しショック状態の急患が運ばれてくる。最初に運ばれた真育病院では手に負えず転送されてきたのだ。
患者のエコー写真を見た木原は心タンポナーデを起こしていると診断するが、朝田は心タンポナーデだけではないと指摘。
実は、真育病院は保険点数稼ぎのためにギリギリまで患者を引きとめ、手遅れだと判断した段階で院内死亡率を上げないよう、明真に送り込んで来たのだ。
研修医の伊集院登(小池徹平)は一言、真育(死に行く)患者だからいいんですよ…とつぶやく。
そんな伊集院に朝田は「死なせていい患者なんていねーんだよ!」と一喝。止まった心臓を素手でマッサージして・・・。
心臓を包んでいる袋(心膜または心嚢、心包ともいう)に炎症があったり出血があったりすると、心嚢液が多量となって、心臓を圧迫し、心臓の拡張ができなくなること
引用:日本心臓財団
KARTE2 神の手と悪魔の薬
朝田(坂口憲二)と伊集院(小池徹平)が当直の日、24歳の急性虫垂炎の女性が搬送される。
朝田は伊集院を伊集院に執刀するよう命じる。外科医は「切ってなんぼ」であることを伝えるためだ。
まだ4例しか手術経験のない伊集院は拒否するが、朝田は譲らない。仕方なくオペを始めるも肝心の虫垂そのものが見つからず、朝田の手を借りてようやく終了することができた。
その後、病室から末期肺がんの佐々木文子(加藤治子)のうめき声に気づく。
実は、新薬の臨床データをとるために、副作用が高い割にはさほど効果のない抗がん剤を投与され苦しんでいたのだ。
伊集院は病院の方針だから仕方がないと自分に言い聞かせる一方で、副作用のため夫が買ってきてくれた、大好きな桜餅が食べられずにいる文子が気がかりでならない。
ある日、伊集院は文子から、「私、末期がんなんでしょう?命は惜しくないけど、もう少しラクに死にたい。私が苦しいと主人がオロオロしちゃうから…」と言われて、医師として何ができるか自問自答する。
KARTE3 娘の心臓を守れ
朝田龍太郎(坂口憲二)は、亡くなった患者の家族に土下座する藤吉圭介(佐々木蔵之介)の姿を見掛ける。
その患者は外科的処置が妥当と判断され、胸部心臓外科で心筋梗塞の手術を行ったものの、術後肺炎を起こして死亡。
執刀に問題はなかったが、藤吉は患者を外科に託した自分のミスだと頭を下げていたのだ。
実は藤吉の娘も「心室中隔欠損」を患い、明真大学に入院しているため、他人事とは思えなかったのだ。
その頃、朝田のバチスタチームの一員に選ばれたことを知った伊集院登(小池徹平)は、なぜ未熟な自分が選ばれたのか困惑していた。
また、朝田は救命救急部教授の鬼頭笙子(夏木マリ)から救命救急を手伝うように命じられ、伊集院、里原ミキ(水川あさみ)とともに救命へ出向く。
そこには麻酔医の荒瀬門次(阿部サダヲ)がいて、朝田とミキの姿を見ただけで、それぞれの体重を言い当てたのだ。
心室中隔欠損とは、心臓の4つの部屋(右心房、右心室、左心房、左心室)のうち、右心室と左心室の間を隔てる筋肉の壁に穴が開いている状態のこと
KARTE4 教授が患者を殺す
朝田が伊集院と当直をしていたある日、不整脈を起こした患者が運ばれてくる。朝田らの処置で事なきを得たものの、そこへ新たに2人の患者が不整脈で運ばれてきた。
3人に共通するのは、心臓にペースメーカーを入れていること。いずれも明真大学付属病院や系列病院で使われている同じ会社の最新機種であることが判明する。
ただし、そのペースメーカーの開発顧問は野口教授(岸部一徳)であり、製品を貶すことは教授を非難することに等しい。
そんな中、最初に運ばれた少年のペースメーカーに不具合が生じ心不全に陥る。至急ペースメーカーを交換する必要があったが、同じ機種を交換してもいたちごっこだ。
朝田は内科の藤吉(佐々木蔵之介)を通じて、別メーカーの機種を入手して埋め変え手術を決行。一命を取り留める。
伊集院は相変わらず自分がバチスタチームに入るべきか悩んでいたが、朝田から「お前がいれば落とす患者が3人から2人へ減る、チームにはお前が必要なんだ」という言葉をかけられ心を決めるのだった。
KARTE5 バチスタ手術開始
バチスタ手術を行う患者の候補が2人選ばれた。一人は16歳の女子高生・村野里奈(東海林愛美)。もう一人は55歳の主婦・奈良橋文代(江波杏子)だ。
どちらも拡張型心筋症を患っており、このままだと女子高生は余命半年、文代は余命3カ月の命だ。
緊急度が高いのは文代のほうだが、加藤はなぜか、女子高生のほうを選ぼうとする。なぜなら選択の基準が患者の命よりバチスタが成功する確率にあるからだ。
しかし病室をのぞいた加藤は驚きを隠せない。文代は8年前まで明真大学付属病院の看護師長で、未熟な自分を支えてくれた人だったから。
拡張型心筋症とは心臓の筋肉がぺらぺらに薄くなり、拡張して収縮力が低下する病気。
KARTE6 バチスタ手術急転
いよいよ奈良橋文代(江波杏子)のバチスタ手術が始まった。メンバーは第一助手の加藤晶(稲森いずみ)、第二助手の伊集院登(小池徹平)、看護師の里原ミキ(水川あさみ)、そして内科医の藤吉圭介(佐々木蔵之介)もオペ室に入った。
加藤は臨床工学士に心停止液の注入を開始するよう指示するが、朝田は心臓を止めない(オフポンプ)ままで手術を進めるという。そのほうが細胞組織が劣化せず、手術後も患者の負担が少ないからだ。
とはいえ、手術の失敗が出世の命取りになる加藤や野口(岸部一徳)は気が気ではない。
そんな心配をよそ目に手術は予想以上の早さで進行。いよいよ変性部位の切除に入ろうという時、朝田の動きが止まる。
KARTE7 絶対許せない男
チームドラゴンによるバチスタ手術は成功。加藤(稲森いずみ)と野口(岸部一徳)は満面の笑みで記者会見に臨むが、翌日の新聞には霧島軍司(北村一輝)らが北日本大学でバチスタ手術を成功させたという記事が華々しく掲載されていた。
野口は加藤に、明真大学がバチスタ手術を行う情報が、北日本大学に漏れていたのではないかと追及する。
そんな中、一人喜んでいたのは鬼頭教授(夏木マリ)。バチスタ手術で北日本大学に先を越されれば、加藤は失脚、バチスタチームは解散となり、朝田を救命救急に呼びやすくなると考えたからだ。
一方、藤吉(佐々木蔵之介)がナースステーションにカルテを取りに行くと、ミキ(水川あさみ)が北日本大学でバチスタ成功の記事が掲載されている新聞を読みながら震えていた。
藤吉が心配して問い詰めると、ミキは霧島との関係についてポツポツと話し始める。
霧島の父は大病院を経営する医院長で、ミキの母親はその愛人だった。つまり霧島とミキは異母兄妹だと言うのだ…。
KARTE8 奇跡を起こす医師
朝田の指示で荒瀬(阿部サダヲ)のことを調べていた伊集院(小池徹平)は、荒瀬がバチスタチームに加わることに反対していた。
製薬会社から賄賂をもらって、患者を実験台にした論文を書いた男など、参加させるべきではないと主張する。
そんな矢先、伊集院はいつもの麻酔薬でヘロヘロになった荒瀬を送っていく羽目に。
ただし荒瀬は家に帰らず、お気に入りのバーテンダー・香(奥菜恵)がいる馴染みのバーに寄るという。
香は、「あらちゃん(荒瀬)がぐでんぐでんに酔っ払ったとき、オレは人殺しだとよく言ってた。毎晩毎晩、儲けた金をまるで敵みたいに使い果たそうとして、金と一緒に消えちゃいたいみたいに、ここで潰れていくのよ」と。
そして香は、荒瀬が食べたいと言った「だし巻き卵」の材料を買うために向かったコンビニで強盗殺人事件に巻き込まれてしまう。
騒ぎを聞きつけた伊集院と荒瀬が救急車に乗り合わせて明真に救急搬送するが、病院到着30秒前に心肺停止。
朝田は、1000CC程度の出血でたった15分で心停止するのはおかしい、体内に残っている銃弾がなんらかの影響をあたえている可能性があると考えていた。
脳損傷まであと4分30秒もある!と蘇生を開始。
心臓を動かすスタート信号を最初に発する「洞結節」に弾丸が食い込んだことで、不整脈を起こしたことが心停止の原因と考えられた。
弾丸を無事撤去。
朝田は、「俺の手術についてこられた麻酔医は初めてだ」と荒瀬にエールを送る。荒瀬もまた、「オレについてこられた外族医もおまえが初めてだ。ギャラは今日の治療代だ…」と。
KARTE9 バチスタ手術断念
朝田龍太郎(坂口憲二)たちのもとに3人目のバチスタ患者として浮上したのは、拡張型心筋症の生後9カ月の赤ん坊だった。
ただでさえ術野が小さい上に、単一冠動脈も併発、おまけに臓器や器官の位置が全て左右逆に位置する完全内臓逆位で1万人に1人の症例、朝田の腕をもってしても手術の成功は難しいと思われた。
当初、北日本大学付属病院で霧島(北村一輝)が担当していた患者だが、一旦受け入れておきながら匙を投げ、朝田たちを苦しめるために、あえて明真に飛ばしたのだ。
両親は、北日本は調子良いことばっかりいって私たちを裏切ったと激怒。野口(岸部一徳)も、最初から失敗するとわかっている危険なオペは絶対許さないと一喝する。
その頃、伊集院は霧島に呼ばれ、チームドラゴンから抜けて自分の下で働くように勧誘されていた。
伊集院は霧島のスパイになってしまうのか・・・。
KARTE10 この命は必ず守る
チームドラゴン解散の危機が迫る中、伊集院(小池徹平)と木原(池田鉄洋)が当直の日に、赤ん坊が心室細動を起こす。木原が除細動を数回実施するも心拍は戻らない。
伊集院は過去の経験を思い出し、体に貼るパッチの位置をずらして再度除細動を試みると心拍再開。伊集院の成長は誰もが認めるところだった。
しかし、この子は敬愛小児センターに転院が決まっていた。移送の日、両親は朝田達に向かって「この子を捨てにいくんですね…」と。
時を同じくして、いよいよ教授会がスタートする。
実は、朝田龍太郎(坂口憲二)たちは臨時教授会の時間を狙って、赤ん坊の緊急手術を決行しようと考えていたのだ。
ところが手術を始めてみると、患者は冠動脈瘤を引き起こしていることが判明。朝田たちは患者の容態が悪く、術前に十分な検査ができなかったため、このことを知らなかったのだ。
加藤(稲森いずみ)はやむなく手術の中止を決断する。
LAST KARTE 最後のカード!! 新バチスタ手術
手術中止の決断を下した加藤の前で、朝田は「バイパス手術を行い、オペを続行する!」と言う。なぜなら、ここで手術を中止しても、再手術する体力がこの患者には残っていないからだ。
しかし、直径1ミリにも満たない赤ん坊の細い血管をどうやって縫い合わせるというのか。
霧島(北村一輝)や野口教授(岸部一徳)をはじめ、見学室やモニターで手術を見ていた医師たちは驚きを隠せない。
朝田は、生後9カ月であれば内胸動脈が未発達なため、右胃大網動脈からのグラフト採取を伊集院登(小池徹平)に指示。伊集院の手つきに鬼頭教授(夏木マリ)も感心する。
続いて左房の剥離から弁形成に入る。問題は変性部位の特定だが、朝田曰く、変性部位が特定できなかったら最後のカードを切るという。
最後のカードとはいったい・・・。
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『医龍-Team Medical Dragon-』を見る方法
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『医龍-Team Medical Dragon-』は、シリーズ1からシリーズ4まで、全てFODで見ることができます。
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『医龍-Team Medical Dragon-』は、TSUTAYA DISCASを利用すれば30日間無料でレンタルすることができます。
最後に/医療ドラマは時代を映す鏡
『医龍-Team Medical Dragon-』の後、「ジェネラルルージュの凱旋」「チームバチスタの栄光」と続きバチスタ手術をテーマにした作品が相次ぎ、医学の進歩がいかにテレビドラマに反映されているかわかります。
医療機器や携帯電話(ガラケー)などを見ると時代の変化がわかりますが、この作品は約17年ほど前のドラマだと思えない新鮮さがあります。
当時は一世風靡した「バチスタ手術」でしたが、小さくしすぎて肝心な心臓の拡張機能を低下させたり、心筋の異常部位と正常部位の区別が不十分だったりなどの欠点があり、成績は満足のいくものではなかったのだとか。
現在は医学の進歩とともに、「ドール手術」「セイプ手術(前壁中隔縫縮術)」「PRP後壁形成術」などに改良され、心臓疾患の治療法の一つとして定着しています。
最近の医療ドラマは頭打ちな感じが否めませんが、医龍にしろ白い巨塔にしろ、良い作品は時代を超えて人々の心に残ることは言うまでもありません。
参考文献:イムス東京葛飾総合病院
\ 医龍シーズン1からシーズン4まで全て見られる /