「トラベルナース」という働き方があることを世に知らしめたドラマ「ザ・トラベルナース」。
NP(ナース・プラクティショナー)の資格を持っているプライドの高いトラベルナース・那須田歩(岡田将生)と、ミステリアスな伝説の看護師、九鬼静(中井貴一)が、病院内で繰り広げる痛快医療ドラマです。
内容が内容だけに多くの医療従事者の方の目に触れ、「あんなこと絶対ありえない」とか「喧嘩売ってるのか!」などと指摘も多かったようですが、この記事では注目のキャストや見どころなどを含めて「ザ・トラベルナース」の楽しさをご紹介します。
2人の男性ナースが時には医者より医者らしい顔をして現場を仕切る姿は、ファンでなくても釘づけになること間違いなしですよ。
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「ザ・トラベルナース」
放送日 | 2022年10月20日~12月8日 木曜 21:00 – 21:54 |
脚本 | 中園ミホ・香坂隆史 |
音楽 | 沢田完 |
ナレーター | 遠藤憲一 |
医療監修・病院ロケ地
- 医療監修:新村核(セコメディック病院)
- 看護監修:伊東都(セコメディック病院)
- 医療指導:石田喜代美
- 病院ロケ地:横浜市民病院、昭和大学横浜市北部病院、大和徳洲会病院
主題歌
DISH//「五明後日」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
キャスト
◆天乃総合メディカルセンター
役名 | キャスト | 役柄 |
---|---|---|
那須田 歩 (なすだ あゆみ) | 岡田将生 | NP(診療看護師)の資格を持っているトラベルナース |
九鬼 静 (くき しずか) | 中井貴一 | 歩と一緒に赴任した謎の看護師。持論は「人を見て人を治す」。普段は温厚だがキレると広島弁でまくし立てる |
天乃 隆之介 (あまの りゅうのすけ) | 松平健 | 院長。自身の意向に従わない者は躊躇無く切り捨てる |
郡司 真都 (ぐんじ まこと) | 菜々緒 | 外科医。目上の医者たちからパワハラやセクハラを受け悩んでいる |
神崎 弘行 (かんざきひろゆき) | 柳葉敏郎 | 外科部長であり看板ドクター。以前は大学病院にいたが高額な報酬で引き抜かれた |
神野博道 (じんの ひろみち) | 六角精児 | 外科医。政財界の大物のオペを多数成功させた実績を鼻にかけている |
古谷亘 (ふるや わたる) | 吉田ウーロン太 | 外科医→外科部長代理。女性や看護師を見下す発言が多い |
愛川 塔子 (あいかわ とうこ) | 寺島しのぶ | 看護部長。熱心な指導で何人ものナースを育ててきた半面、辞めていった看護師も多い |
金谷 吉子 (かなや きっこ) | 安達祐実 | クールビューティーな中堅ナース。バツイチで男嫌い |
向坂 麻美 (こうさか まみ) | 恒松祐里 | 看護師。優しいが故に「へたれナース」と呼ばれている |
弘中 スミレ (ひろなか すみれ) | 宮本茉由 | 准看護師。医師か金持ちの患者と早く結婚して看護師を辞めたいと考えている |
森口 福美 (もりぐち ふくみ) | 野呂佳代 | 井戸端会議と間食が大好きな看護師 |
西 千晶 (にし ちあき) | 浅田美代子 | 事務長。VIP患者を優先させるなど経営施策に余念がない |
土井 たま子 (どい たまこ) | 池谷のぶえ | 看護師寮「ルスキニア寮」の寮母。占いは得意だが料理は下手 |
NP(ナース・プラクティショナー)=診療看護師とは
診療看護師(NP)とは大学院の修士課程において、医学の知識と初期医療に関する実践を修了した看護師のこと。
あらかじめ作成した手順書によって『包括的指示』により実施する特定行為と、医師からの『具体的指示(直接指示)』により実施する相対的医行為(特定行為を除く)があります。
相対的医行為の例として、腹腔穿刺、気管内挿管、ERでの救急対応、手術助手などがあります。また、患者管理の一端として検査や処方などを代行入力することもあります。
トラベルナースとは
看護師不足の病院や施設に赴任し期間限定で働くというスタイルで「応援ナース」とも呼ばれています。
期間は原則6カ月。6カ月の契約期間終了後、勤務先の同意を得られれば、そのまま契約を更新して働き続けたり正職員に切り替えて勤務を続けることもできることが特徴です。
トラベルナースは、看護師が不足する医療機関や地域で働くことが前提になるので、通常の看護師よりも高収入になる場合が多く、最近注目されている働き方です。
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各回のあらすじと患者名
第1話 医者を脅す!? 最強ナースコンビ誕生!
トラベルナースの那須田歩(岡田将生)は、医師の指示があれば一定の医療行為を実施できる看護資格「NP(=ナース・プラクティショナー)」としてアメリカで働いていたが、ある人物からの要請で日本の「天乃総合メディカルセンター」で働くことになった。
この病院は看護師が次々と辞め、慢性的な人手不足に陥っていた。看護部長・愛川塔子(寺島しのぶ)も日々の激務に加え、院長・天乃隆之介(松平健)や、ナースを下に見ている医師たちへの謝罪に追われ疲弊していた・・・。
第2話 資産家狙い!? 嘘つきナースの企み!
患者:二階堂日向子/キムラ緑子
診断名:脳梗塞の後遺症
那須田歩(岡田将生)が食事をしていた店で、二階堂日向子(キムラ緑子)が脳梗塞で倒れた。歩の適切な判断のおかげで一命を取り留めるも、後遺症で話すことはもちろん食事すらできなくなり「天乃総合メディカルセンター」に入院。
担当看護師は歩と謎のスーパーナース・九鬼静(中井貴一)。2人でリハビリのサポートにつくことになったが、静はいきなり、少しずつ口から食べられるようトレーニングしようと提案。
早急だと判断した歩は猛反対するが、静は「やはりあなたは何も分かっていない馬鹿ナースです」と言い捨て、嚥下トレーニングの準備を始めてしまうのだが…
第3話 モンスター患者の秘密!「貴方の腐った性根、直します」
患者:三上礼/荒木飛羽
診断名:筋線維芽細胞腫の再発
ある晩、病院に大学生の三上礼(荒木飛羽)が救急搬送される。礼は半年前、筋線維芽細胞腫の手術を受けて一時は退院したが、非情にもここへ来て再発してしまったのだ。
以前から彼と親しくしていた担当看護師・向坂麻美(恒松祐里)は、自分のことのように胸を痛めながらも懸命に励ますが、その一方で、彼女はことあるごとに看護師としての技量不足を自覚。すっかり自信をなくしていた。
第4話 馬鹿ドクターVS手術したがる患者
患者:四方田和子/岸本加世子
診断名:末期の大腸がん
外科医・郡司真都(菜々緒)は目上の医師たちから見下され、担当患者の治療方針すら勝手に変えられてしまう有様。おまけに那須田歩(岡田将生)からも指示の遅さを指摘されてしまうほどだ。
そんな折、末期の大腸がん患者・四方田和子(岸本加世子)が入院してきた。和子は病院中にお菓子を配って歩くなど見た目は元気そうだが、もう手の施しようがなかった。
医師たちは口々に、和子を緩和ケアに特化した病院へ移すべきだと判断する。真都は担当医師の古谷亘(吉田ウーロン太)から本人に伝えるよう命じられるも納得できないでいた。
第5話 逃げる患者とナース 禁断の秘密!?
人気講談師の五反田宝山(松尾諭)が検査のため「天乃総合メディカルセンター」に入院してくる。担当看護師は、看護部長の愛川塔子(寺島しのぶ)と那須田歩(岡田将生)。
そんな矢先、いつもは淡々と仕事をこなしている看護師・金谷吉子(安達祐実)が、自分を五反田の担当にしてほしいと塔子に直訴。
熱意が伝わり五反田を受け持つことになったものの、彼女はなぜか五反田に対し、怖いくらいのシビアな対応をするのだった。ビクついた五反田は、担当を歩に変えてくれというのだが…
第6話 ナースたちの逆襲!?クビをかけた大暴露
「天乃総合メディカルセンター」は相変わらずの人手不足で、みな激務に追われていた。
そんな中、経営第一主義の院長・天乃隆之介(松平健)と事務長・西千晶(浅田美代子)は看護部長・愛川塔子(寺島しのぶ)を呼び出し、ただでさえ少ない夜勤の看護師数をさらに減らすと告げる。
いつもは彼らに頭の上がらない塔子も今回ばかりは異論を唱えようとするが、案の定あっさり押し切られてしまうことに。この非情な決定をどう看護師たちに伝えるべきか・・・。塔子はひとりで頭を抱えていた。
第7話 最終章! 最強の嘘つきナースコンビ!!
患者:九鬼静/(中井貴一)
診断名:●●●●●●●●
九鬼静(中井貴一)の正体が明らかになった。細やかな気配りで人を見て人を治してきた静は、医療従事者を目指す貧しい人たちを支援する「フローレンス財団」の理事長だったのだ。
ある日、静が胸元を押さえて苦しみ出す。静の異変を偶然にも目撃してしまった看護部長・愛川塔子(寺島しのぶ)は体調を心配するのだが…
最終話 さよなら静さんー嘘つきナース、最後の秘密!?
契約ナースとして「天乃総合メディカルセンター」で働き始めて以来、ことあるごとに衝突しながらも固い絆を育んできたトラベルナース・那須田歩(岡田将生)とスーパーナース・九鬼静(中井貴一)。
2人の契約満了日が2週間後に迫る中、歩の目の前で、静が急性心不全を起こして倒れてしまう。幸歩と外科医・郡司真都(菜々緒)の機転により運よく命を取り留めるも、おどろきの検査結果が・・・。
ザ・トラベルナースの楽しみ方
① U-NEXT か TELASA のお試し期間を利用して無料でみる
② DVDを購入する
最後に/トラベルナースという働き方
アメリカでは全看護師の10%が「トラベルナース」。日本で注目されるようになったのは最近ですが、地方の看護師不足の打開策としては一定の効果をあげているのだとか。
メリットは給料が高いことと、半年単位での契約が多いので異動しやすいこと。また、住居も先方の病院が提供してくれるところも多く、体一つでどこでも行けるという身軽さが人気の秘密です。
とはいえ、コロナ以降は「看護師」という職種そのものに限界を感じて、違う職種に転職する方も多いと聞きます。
その背景には、給料と苦労が見合わない、職場での立ち位置など、職業としての存在意義そのもに未来を見出せない方が多いのではないかと。
医師だけにスポットライトが浴びがちですが、看護師さんや医療技師さんを含む「メディカルスタッフ」がいればこそ成り立っているのが医療の世界です。
『医師は病気を見て病気を治す。ナースは人を見て人を治す』
ナースがあってこそのドクターというこですね。